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半信半疑で読む 子育てアドバイス <第七回 後編>

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半信半疑で読む 子育てアドバイス <第七回 後編>

半信半疑で読む 子育てアドバイス <第七回 後編>

2020/07/22

あそびについて(3)<前編>につづきます

 

「世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事をもつことである。」


慶應義塾大学を創設し、一万円札の顔としても有名な福沢諭吉の言葉とされています。福沢諭吉の言葉ではないと異論を唱える方もおられますが、いずれにしろ、わたしはとてもいい言葉だと思います。そして、子ども達の幸せな人生を願う立場のお父さんお母さん方にも、この言葉は、折に触れ思い出していただきたいと思う言葉です。


なぜなら、子ども達が充実した幸せな人生を歩んでいくためにも、自分の適性に合った仕事を子ども達が自ら選択していくことは、非常に大きな鍵となることは間違いないと思うからです。どのような仕事を選択していくかは子ども自身が決めることであり、親が決められるものではありません。また、子ども自身が決めたとして、希望通りの職業につけるというものではありません。


「世の中、そんなに甘くありません」野球が好きで、将来ホークスの選手になりたいと思ったとしても、その思いが叶う幸運な子どもはひとにぎりというより、ひとつまみです。そもそも、「幼児期に将来の職業まで考える必要があるのか?」という声も聞こえてくる気がします。


ただ、その子の遊びの傾向から感じとれるその子の個性・特性を踏まえながら子どもの将来をイメージすることは、親にとって有意義なことだと私は思います。その子の個性・特性を理解し、伸ばしていくことは、押し付けてはいけませんが、子どもにとって大きなメリットになると考えてよいと思います。


そのうえで、子ども自身が自分の個性・特性にあった仕事を自ら選択出来るとすれば、間違いなく、その子の幸せな人生への足掛かりになるのではないでしょうか?

 

「世の中で一番立派なことは、一生涯貫く仕事をもつこと」

 

私は1952年生まれです。今年で68歳になります。こども園の子ども達のおじいちゃんおばあちゃんの世代、あるいはそれよりも少し高齢の世代です。私世代の人間は、高度成長経済の時代に育った世代です。「ちゃんと勉強して、良い学校に入れば、それほど苦労することなく良い会社に就職できた。それなりの生活をおくれる。給料もどんどん上昇する」と考えられました。日本の景気が絶好調の時代でした。私も両親から「ちゃんと勉強して、良い学校に入りなさい・・・」をさんざん聞かされた一人です。両親の忠告は、私には効果はあまりありませんでしたが、その時代の親たちの言葉としては、すごく時代を反映している適切な言葉だったのかもしれません。

 

ところが、わたしの子ども達の世代、すなわち現在のこども園の保護者世代はバブル崩壊後(1991年移行)に生まれたり、育ったりした世代です。物心ついたときには日本全体が長期的な不況の世の中になっていました。失われた20年といわれる低成長時代に育った世代です。長期不況下にあっては、つつましい生き方、安定志向が主流となりました。結婚相談所において結婚相手の職業で断トツ人気の職種が公務員だという話を聞いたことがあります。とても時代を反映している考え方であると思います。ただ、現在公務員の方には不愉快な話になるかもしれませんが、「大企業に入れば大丈夫」がダメなったように「公務員になれば大丈夫」という時代も終わっていくと言われています。


現在、こども園に通っている子ども達は、当たり前のことですが、おじいちゃん・おばあちゃんが育った時代でも、現在のお父さんお母さんが育った時代とも異なる時代を生きていくことになると考えておくべきです。しかし、全く新しい時代・先が見えない時代を生きていかなければならない子ども達に出来るアドバイスはあると思います。


その一つが、先に挙げた福沢諭吉の言葉です。

 

「世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事をもつことである」

 

明治維新という大変化の時代を生きた先人の言葉は、同じような大変化の時代を生きていく子ども達へのアドバイスとしても、まったく色あせないと私は思います。

 

子ども達には、それぞれ個性・特性があります。それらは子ども達が喜び、それぞれ輝いていくための個性であり特性でもあります。子ども達が自分の未来を開くカギといっても過言ではありません。そのカギとなる個性・特性がそのまま生涯の仕事(天職)につながるのであれば、その子の生涯は、福沢が言うように楽しく立派な生涯になるに違いありません。そのカギを子ども達自身が見つけ出す必要があります。


親に出来ることは、子ども達が自分の未来を開くその大切なカギを子ども自身が見つけ出すまでの良き同伴者であることだと思います。遊びの定義について「遊びとは、それ自体目的の自発的な楽しい行為」という言葉を引用しました。


「その子の個性・特性は、その子の遊びの中にこそ色濃く表れる」とも書きました。

 

「遊び」・・・「楽しい」・・・「個性・特性」・・・「生涯貫く仕事」


この様に、今回の文章に出てくるキーワードを並べますと、たくさんの偉人・天才・名工・名人といわれる人々の顔がうかんできます。そんな人たちの中には、遊びと仕事の境がなくなっていた人も多くいたようにおもわれます。

 

 

次回 第八回子どもの人生においてあなたが大切だと考えることは、子どもの小学校入学を機にはじめましょう。につづく

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