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半信半疑で読む 子育てアドバイス <第五回 前編>

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半信半疑で読む 子育てアドバイス <第五回 前編>

半信半疑で読む 子育てアドバイス <第五回 前編>

2019/10/28

あそびについて(1)

園庭で遊ぶ子ども達の手の中には色んな物(宝物)が隠されています。


H君の手の中にはかなり高い確率でイシコロが、R君はいつも数本の木の枝が、虫好きのYちゃんの手の中にはダンゴ虫、てんとう虫、先日はナメクジ
(エッ!・・・ウソ!・・・ちゃんと手を洗おうね!)
その他にも、落葉・小さな花・園庭で見つけた貝殻・正体不明の木の実・・・それらの品々は子ども達が実にいろいろなことを考えながら、様々な発想や刺激を受けながら遊んでいることを示しています。石ころ一つにしても、時として車に変身させたり、土を削るドリルになっていたり、砂で作られたケーキを飾るイチゴに見立てられたり、お買い物ごっこで使われるお金に変身することもあります。キャッシュレス社会の浸透に伴い、落葉がクレジットカードに見立てられるのもそう遠くないように思います。

ある時、ひとりの女の子が手のひらサイズの小さな砂山を盛んにつくり、その小さな砂山に落葉をたてていました。それを無心にいくつもいくつも作っていました。

 

「〇〇ちゃん、何つくりよっと?」と声をかけてみました。

 

〇〇ちゃんの答えは、意外といえば意外、納得といえば納得のものでした。〇〇ちゃんから返ってきた答えは、「お墓」という事でした。予期せぬ答えに、一瞬ドキリとしてしまいましたが、不思議な感心を覚えたことがありました。〇〇ちゃんの頭の中は読むことはできませんが、たくさん並んだ小さな砂山と微かに風に揺れる落葉の群れは確かに墓地のイメージそのものでした。園庭のあちらこちらの物陰には、誰かが作ったそれはそれは見事な泥ダンゴがこっそりとよく隠されていたりします。一週間近く放置されているところをみると作者自身が忘れてしまっているものと思われるものもよくあります。

『遊び』は、決して人間特有の行為というわけではありません。動物の子ども達もよく遊んでいます。そして、それらの遊びが動物の子ども達にとって、生きていくうえでの能力と深く関係していると考えられます。犬や猫など肉食系動物の子どもは格闘的な遊びを好みます。絶えず兄弟同士でじゃれあい格闘しています。獲物を捕らえたり、ライバルとの生存競争に勝ち抜いたりする術をじゃれあい遊びを通してごく自然に磨いているとみることが自然です。


一方、捕食される側の草食動物の子どもは走り回ったり、急ダッシュ・急ターンを試みたり、後ろ足を高く跳ね上げたりして遊びます。肉食獣から身を守るうえで必要な能力を磨いているとも考えられます。生存競争を勝ち抜く術を、遊びの中で学んでいると考えると、これも納得できます。

 

もちろんのこととして、人間の子どもの遊びは、将来、人がよりよく生きていく上に求められる様々な要素が鍛えられていく訓練なのだろうと思います。些細な事、何気ない物に、想像力・思考力・想像力が刺激され、ある発想が生み出され、試みられ、素朴な中で反省や改善も試され、様々な遊び方、自分ならではの遊びがうまれます。興味を抱いた友達が口を出してくることもあります。アイデアをもらうこともあれは、邪魔に感じることもあります。友達との意見の相違もあり、調整がなされ、主張する力と共に協調性も養われます。ふとしたきっかけにより発想の転換が起こり、まったく別の遊びに発展することもあります。成功と共に大きな喜び、達成感を感じることもあれば、どうしてもうまくできずに、癇癪を起すこともあります。忍耐力が養われることもあれば、時には諦めることを学ぶこともあります。それらのすべてが生きていくうえで大変ダイナミックな訓練の機会ととらえることが出来ます。

 

第五回あそびについて(1)<後編> につづきます

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