*子どもの気持ちを返す訓練をしてみましょう*
子どもの話を聞くとき、私たち大人は、出来事の内容や子どもの考えは聞いていますが、
子どもの気持ちを感じとっていない場合が多くあるのではないかと思います。
例えば、AとBの喧嘩が起こったという場合。
どのような状況で、Aがどうした。Bはどうした。その後どの様な展開が起こり、結果として、どちらが何をしたのか?
何をいったのか。どちらが正しいか、どちらが間違っているのか、問題解決はどうすればよいか・・・
その様な点にだけ関心をもち、それぞれの気持ちを見落としている場合があるように思います。
結果として、大人の価値判断、大人の解決法を押し付けて、自分自身で何となく満足してしまっているように思います。
しかし、価値判断や解決法も提示することなく、それぞれの気持ちを整理し、気持ちを言葉にして返してやるだけで、
たちまち仲直りしてしまうことが子どもの世界ではおこります。
本当に聞いてほしいことは、
出来事のどうした・こうしたではなく、悔しい気持ち・悲しい気持ち・謝りたい気持ち・どうしていいかわからない気持ちなど、様々な気持ちなのかもしれません。
気持ちを共感し、気持ちを言葉にして返してあげる訓練をしてみることをおすすめします。
お母さん力・ママ力が飛躍的にアップするポイントです。
子どもが感じているであろう気持ちを感じとり、言葉にして返してみましょう。きっと新しい発見があるとおもいます。
「うれしかったね」「おもしろかったね」「たのしかったね」「おかしかったね」「ルンルンだね」
「ワクワクしたね」「くやしかったね」「さみしかったね」「つまんなかったね」「かなしかったね」
「いやだったね」「心配になっちゃったね」「こまっちゃったね」・・・etc
子どもが感じている気持ちを吸い取り、そのまま言葉にしてかえしてみましょう。
目の輝きと、子どもの中で湧いてくる小さな力を感じると思います。
「喜ぶもの共に喜び、泣くものと共に泣きなさい」(聖書の言葉)
は当認定こども園の保育方針のシンボルとしている言葉です。
少し気が弱い男の子を持っているお母さんに特にお願いしたいことがあります。
それは、お子さんの気の弱さにイライラして突き放したいという衝動に負けないでください。
お母さんが考えているよりちゃんと生きていきます。
私自身、どちらかというと気が弱い子どもでした。
喧嘩はめっぽう弱く。基本的に今でも喧嘩はできません。
小学生のころは、いじめっ子に時々殴られたりしました。殴り返すことは出来ませんでした。
しかし、何とか生きてきました。気が弱い子ども達もたくさん見てきましたが、みんな何とかやっています。
突き放すようなことをしても、たいして効果はないように思います。
気が強くなることはありません。
「〇〇君は、ちょっと気が弱いけど、とても立派に生きていく」そう信じてください。
ちょっと気が弱い〇〇君は、きっと素晴らしく立派に生きていきます。