<半信半疑で読む 子育てアドバイス><9提案編>

第9回 良いお父さん

*お父さんの家庭内孤立防止*

嫌なテーマの話をします。
お父さんの家庭内孤立という話です。原因はさまざまあるのだと思いますが、家庭内で孤立しているお父さんの話を聞くことがあります。
奥さんとの仲が悪いだけでなく、子ども達との会話もまったくない。
自分の家でありながら、生活費を運んでくるお父さんの居場所がないという話です。
ネットで検索しますと、この問題は、決して極一部の限られた家庭の問題というわけでもないような気がします。
おそらくどの家庭にあっても起こりえる問題。あるいは起こりえた問題のように思います。
また、この問題は、最近話題となったというより、以前からあった問題です。
わたしの記憶をたどると、50年程前には「親子の断絶」という表現で扱われていたように記憶します。

原因はさまざまあるのだと思います。よって解決策もケースバイケースでさまざまなのだと思います。
わたしは、そうした家庭内の問題を解決する専門的な立場ではありません。
また解決するような能力もありません。出来ることがあるとすれば、その様な状況におちいらない為のアドバイスだけです。

今回取り上げた「良いお父さん」の中で述べている三つのポイントに、若いお父さん方が誠実に取り組んでくだされば、
お父さんの家庭内孤立という問題に関しても心配しすぎる必要はないと思います。
もし、お父さんがこの三つのポイント(ニコニコしている・お母さんと仲よくしている・きちんと評価している)に真面目に取り組んでいながら、
それでも家庭内孤立に追い込まれるとすれば、それはお父さんに問題があるというよりも、子ども自身に、
あるいはお母さんに問題があるのではないかと思います。
ご自身とご家庭の幸せのために、是非、三つのポイントを意識していただきたいと願います。

 

最後に、「褒めるにしろ叱るにしろ、短い方が良い」という事を付け加えたいと思います。
褒めるという言葉と似ているようで違う意味の言葉におだてるという言葉があります。
おだてるという言葉の意味を辞書で調べると、そこには「ことさら褒める」という意味があるとなっています。
言語学者ではないので私の間違った解釈かもしれませんが、過剰な褒めすぎはおだてることになるという事で、あまり良い状況ではありません。

次に叱るという言葉と似ているようで違う意味の言葉に「怒る」という言葉があります。
グーグルで検索しますと、「怒るとは怒り手の感情を外に爆発させること。叱るとは、相手により良い方法を教示すること」という文章が出てきました。
褒める事にも叱る事にも、それぞれにおちいりやすい問題点があるという事だと思います。
ただ、それぞれのおちいりやすい問題点を回避するキーワードは、どちらとも同じ言葉ではないかと私は思います。
そのキーワードが、「短く」ではないでしょうか?
より具体的に言えば、「べたべた褒めない」「だらだら叱らない」です。

「褒めるべき点があったら、きちんと褒める。叱るべきことがあれば、きちんと叱る。」という習慣を身に付けることをおすすめします。
そして、可能な限りひとこと褒める。ひとこと叱るが効果的であると思います。

ニコニコ笑顔のお父さん。お母さんと仲良しお父さんの「ひとこと」は、子ども達にとって、
世界中で一番素敵な「ひとこと」、世界で一番重みのある「ひとこと」です。

 

子育て期間は、長いようであっという間です。良い親子関係を築き、幸せな子育てを楽しんでください。

 

次回、第10回(最終回)につづきます